
遊歩道沿いの木の幹に、くい込むように残っているこの物体は碍子(ガイシ)です。
碍子とは電線を支持し絶縁する器具で、
昔は磁器製のものが木製の電柱に使用されているのをよく見かけました。
戦後の話です、西部の祖納と東部の古見を結ぶ森林電話のケーブルが設置され、
その管理通路として作られた歩道が、北岸道路がなかった当時、
横断道として島民にも利用されていたそうです。
いま現在では、軍艦岩からカンビレーの滝までの遊歩道として整備されているのです。
この碍子、私が確認しているものは3つあります。
白いものが2つとこげ茶色のものが1つ、もっとよく探せばまだ見つかると思います。
この碍子もいずれは、樹木に飲み込まれていくことでしょう。
遊歩道の歴史を静かに語る、森林電話の名残です。