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奇跡の島色 その26 2010年02月28日 野生動物 トラックバック:0コメント:0

2003年12月30日




冬の天候を支配してきた北風の勢力が衰え、
3月には風向きの急変や突風が起こる。
ニンガツカジマーイ(2月風廻り)である。
これが終わると、八重山にも春がやって来る。
4月に入れば天候が安定し、気温25℃以上の夏の陽気である。

3月下旬には日本最小の蝉、イワサキクサゼミが鳴き始める。
4月には、遥か南の地より春を告げる真紅の鳥がやって来る。
リュウキュウアカショウビン、方言名はゴッカルー。

デイコ、サキシマツツジ、フトモモ、イリオモテスミレなどが開花する。
色鮮やかな花鳥たち、若夏を迎える西表島を見つめよう。




ゴールデンウィークが終われば、沖縄は梅雨入りとなる。
梅雨明けの6月下旬の夏至のころ、
南よりやや強い、夏を告げる風がやって来る。
カーチバイである。
この季節風、10日間ほど続き、本格的な夏の到来だ。

連日30℃を越える暑い日が続き、キラービームが容赦なく降り注ぐ。
日差しから逃れるために、
僅かな日陰にも逃げ込む生活が続くこの時期は、
最も南国らしさを満喫できる季節である。

いくつかの台風が接近をし、決してコントロールすることの出来ない
自然の持つ力を見せ付けていく。

空を見上げれば、どこまでも続く濃紺の空。
発達した積乱雲に、一瞬にして光り輝く稲妻。
真夏の夜空、瞬く天の川を見つめよう。




夏の天候を支配してきた太平洋高気圧は東の海上に後退り、
10月の中ほどからは冬型の気圧配置が、幅を利かせてくる。

南からの風に変わり、北からの季節風が吹き始める。
ミーニシである。これが吹き始めると気温は徐々に下降する。

11月の天候は移動性高気圧と気圧の谷や前線が
交互に通過し周期的に変わる。
秋晴れの好天が数日続けば、それはもう、真夏と同じである。

夕暮れ時、河口に広がるマングローブを見つめよう。




12月から2月までは曇、雨天が多い。
八重山諸島は、北東の季節風が周期的に吹き続く。

だがそれがどうした、雨が降っていても、北風が強くても、
西表島の美しさに変わりはない。天候は荒れたほうが美しい。

降り続く雨により、山々に幻想的に立ち込める霧。
真冬に光を放つ、イリオモテボタル。
寒波が襲いくる時には、普段見ることの出来ない、
珍しい渡り鳥たちがやって来て越冬する。

幻の花、セイシカが咲き始めるのも2月ごろだ。
晴れている日に、セイシカの花色は映えない。
小雨まじりの密林の濃い緑の中に、セイシカの花色を見つめよう。


なんと美しき西表島。

我が愛する浦内川。



私はこの島の虜だ。


2003年12月30日。
浦内川のマングローブ生茂る干潟にて、
イリオモテヤマネコの島であることの証。

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